読書レポート_三谷/No17
- 2018年06月30日
- 三谷 浩之
『生きている会社、死んでいる会社』 遠藤功 著
30年にわたり経営コンサルタントを生業とし、複数の会社の社外取締役も務めている著書が100社を超える会社と濃密に付き合ってきた経験で今のところ導き出している「会社とは何か」を記した本。経営者としてはとても勉強になる貴重な一冊だ。著者は言う。会社は「生きている」か「死んでいるか」が問題だと。そして「生きている」とはただ企業が存続していることではなく、会社全体が熱を帯び、理詰めで考え、行動し、新たな創造に向かって社員達の心が奮い立っている状態だという。またこうも言っている。未来を切り拓こうとする明確な意思をもち、常に自己否定し、挑戦し続け、実践し続け、創造し続ける会社だと。さらにそれだけでは足りず、「生きている会社」で「あり続ける」ための鍵は新陳代謝にあると付け加えている。時が経つにつれ会社はいらない物が増える。新たなものを創造しようとすれば、「捨てる」「やめる」「入れ替える」を大胆に行わなければならない。この点については当社はとても当てはまり、常に物的にも、情報的にも環境整備を行い捨てることで強みを研ぎ澄まし、新しいものを得ようとしている文化がある。これはこれからも大切にし、さらに成熟させていきたい文化である。しかし人間は慣れてくるし飽きもくる。創業4年目を迎え、外から見れば当社は順風満帆だろう。自分でも順調な成長だと思う。しかしその中に問題もあると経営者としては危機感もある。順調すぎたが故に出てくる驕りや慣れ、そこから生まれる心のゆるみ。物も増え、情報も増え、ツールも増え、どんどん会社として成り立っていき便利になっている反面、最初の頃のハングリーさが薄まり、何も物がない頃だったからこそあった熱い想いもだんだんと弱まる。人も企業も同じである。この本にこのタイミングで出会えたことをきっかけとして、初心を忘れず、会社を「生きている会社にし続ける」ことが私の使命である。それでこそ社員もお客様もビジネスパートナーもプラザセレクトと出会えて良かったと思ってもらえる。私自身が個人としても真に生きている人生を送り、それをみんなに伝え、みんなと力を合わせて生きている会社を永続的に創っていく。我々はまだまだ若い会社。可能性は無限。これからが本番である。