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読書レポート_三村/No56


『どうしても頑張れない人たち』 宮口幸治 著

今までもこれからも新しい人たちが入社し仲間になってくれることがある。特に当社では今、新しい仲間を求めている。私は新しく入ってきてくれた人に、仕事そのものや当社の理念と考え方を伝える役割を与えられることがある。そんな時「頑張ろう」という言葉を使うことがある。実は、自分自身はあまり「頑張る」という言葉を使わないようにしている。昔働いてた会社の上司は「頑張ります」と言うと常に「今までは頑張ってなかったの?」と返してくるからです。当時はそのやりとりが嫌でしたが、今となってはその意味がよく分かるし自分自身そういう考え方になっている。「頑張る」は明確な基準がないから人それぞれ違ってしまう。例えば夜遅くまで残業したら頑張っているになるのかと言われるとそうではない。仕事をしている以上、その人の能力に応じて成果を上げなければならない。成果が上がらなければ「頑張ろう」となる。でも自分基準の頑張ると相手の頑張るが異なればそれは無意味。それどころか、本書のタイトルにもあるように頑張ることができない人もいる。なぜ頑張れないのかは人それぞれであり、それを深く追求したとしても本人自身その理由が分からないことも多々ある。本書の中に頑張る人を支援するのではなく、頑張れない人こそ支援が必要という言葉があるが本当によく分かる。頑張れる人は頑張る方向さえ間違えなければ成長するし一定の成果を出すこともでき、その人自身の承認欲求も満たされる。でも頑張れない人は頑張れないので、そんな人でも頑張れる環境作りをする。誰しもやる気は達成+承認で生まれるので、その土台作りや一緒に走れる伴走者になれるよう自分も考え方や接し方を変えながら一緒に成長していく。

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