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読書レポート_藤井/No32


『ドリルを売るには穴を売れ』佐藤義典 著

マーケティング初心者のための基本が書かれた本書。新人の女性社員が潰れかけの赤字レストランを復活させる。というストーリーと絡めた、非常に分かりやすい内容でまとめられていました。大切なことは、「現場で起きていることを、消費者の目線で考えること」ただそれだけなのですが、「売り手」になった途端に「買い手」だった自分の気持ちを忘れてしまうということも書かれていました。社内でも「自分だったらその商品買うの?」とか「その広告で欲しくなるの?」と言われることがあります。そいう見当違いのプロモーションや商品開発をしてしまう背景には「自分たちが何を売っているのか」「自分たちの商品は何なのか?」ということを正しく理解していないことが挙げられると、本書には書かれていました。「ただの住宅」なのか、「リラクスで過ごす笑顔溢れる生活」なのかで、プロモーション方法は全然違います。それらを手に入れてもらうために、店内の雰囲気や接客はどうすればいいか、扱う商品は自分たちが提供する「価値」に沿ったものになっているのか、を考えて設定していく必要があることを改めて学ぶことが出来ました。マーケティングは常に現場で、特にお客様が考えている心の中で起きているのものであり、事務所のデスクでは絶対におきない。という一文を本書で読んだ時には、自分の常の行動を顧みるきっかけにもなりました。自分たちの商品、ターゲット、それに伴うプロモーションに一貫性があるかどうかを、もう一度見直して身近な部分から改善案をだしていくようにしていきます。

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