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読書レポート_松田/No4


『人生を変える80対20の法則』 著 リチャード・コッチ

一般に、原因と投入と努力は、ほとんど影響がない多数と圧倒的な影響力を持つ少数に分けられるといいう定義をもとに経済・経営・人間関係を読み解いていく本書。我々が感覚的に感じていつつも目をそむけがちな不均衡という現実に真正面から向き合い、体系的に分類することで、不均衡こそ現実世界の法則であり、それを利用することが成功の近道であることを示している。多くの経済学者が完全自由競争下での投入と算出について述べてきたが、そもそもそういった競争は現実には存在せず、少数の勝ち組が多数の富を取り合っているという不均衡こそが現実社会における自然の成り行きである。ビジネスにおいて八十対二十の法則を活用する最大の狙いは、できるだけ少ない資源と労力で、最大の利益を上げることにある。IT化が進み、人間の仕事が根本から見直されつつある現代において、仕事の量より質が求められていることは言わずもがなではあるが、資産や時間の投資を間違えると得られる結果が大きく変わってくるということを統計が明確に示しているといえる。いくら投資するかよりどの方向に投資するかを重要ととらえ、限りある時間や体力を効率よく使っていきたい。

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