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読書レポート_藤井/No45


『わかりやすさの罪』著 武田砂鉄

本書では世の中に蔓延する「わかりやすさ」について異議申し立てる形で構成されている。ゆえに文章はとても分かり辛いのであるが、著者が伝えたいことは「提示された単純な問いやルールに疑問を持ち、そこから逆行して大元を考える力を持って欲しい」ということだった。つまりAとBどっちがいい?の問いかけに「なぜAとBしか選択肢がないのか?」という疑問を抱けということ。そして現代ではこの単純明快な問いかけや答えが蔓延しており、人々の考える力や疑問を抱く力が弱くなっていることが問題だと著者は考えている。社内でも「なぜ?」と考え続けなさいと言われることが多いが、本書を読むことで日常生活から考えることや疑問を抱くことを放棄し過ぎていると気付くことが出来た。選択肢が多すぎることで不便を感じる場面はある。それを理解した上で「どうしてAとBに絞られたんだろう?」と考えることが重要だと感じる。簡略化して提示されたものだけを見て判断していると本質に気付くことは難しい。私自身、実際の業務現場では単純明快に情報を伝えられるよう動いているが、そうすべき部分と、少し思考の余裕を持たせて情報発信する部分に分けることで、また少し当社の商品サービスに興味を持ってくださる方が増えるのではないかと思う。難しい部分ではあるが、今後は情報発信する立場の人間として、単純明快なものだけではなく、そこに意図や意思を読み取る余地がある発信方法も行っていく。

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