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読書レポート_藤井/No37


『2025年、人は「買い物」をしなくなる』 望月智之 著

「そんなことは無いだろう」と思いつつも、「でも可能性はゼロじゃないかも・・?」という気持ちを抱いて購入した本書。結論としては「買い物をしているという感覚」がなくなる。というものだった。ネットショッピングやクレジット決済が盛んになって、多くの人が既に「買い物している感覚」を失いつつあると書かれている。確かに、実際の店舗に行くよりも、現金で支払いをするよりも「買い物」へのハードルは格段に低くなっていると体感できる。スマホの普及で24時間365日、膨大な量の情報に触れている現代では、手間がかかる「買い物」はなるべく簡潔に済ませたいというのが現代人の気持ちだという。ドライブスルーで車を降りる時間を、ネットショッピングで店舗に行く時間を、専用アプリで欲しい情報だけ選択することで探す時間を短縮している。実店舗まで行く理由は「行かなければ味わえない何か」がある時だけ。これは会社の在り方として社内でもよく言われていることだ。我々じゃなければいけない何かが無いと、これからの時代はお客様に選んでいただくことは難しいと思う。住宅は未完成のものを販売するので少し時間がかかるかもしれないが、小売業では既に実店舗を持たずとも、WEB上の洗練されたブランディングだけで大ヒットとなっている企業は多く存在している。今後はより人々の「買い物」に対する意識の変化や「めんどくさいことをしたくない」という心理を重要視し、広告活動もゼロから新しく始めるつもりで考え直していく。

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