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読書レポート_三谷/No40


『最軽量のマネジメント』 山田理 著

副題に「マネージャーにすべてを背負わせるのはもうやめよう」とある。私は会社員で新入社員からリーダー、中間管理職、幹部、役員などを経験し、今はオーナー社長となっているのでどのポジションの大変さもやりがいも自分自身が体験してきた。振り返るとプレイングマネージャーだった頃が肉体的にも精神的にも一番大変だったと思う。まだ若かったから精神が成熟していなくて受け止められていなかったかもしれないが、だいぶ追い詰められた記憶がある。営業だったため個人の営業数字のために活動し、部下数名の数字を作るために同行営業、彼らの教育、直属上司からは今月の数字を詰められ、本部からも直属上司を飛び越して連絡がくる、社内の自部署以外との連携のために動き、支店経営の補佐をし、それに伴う全社及び支店の会議に出席。時間、精神、肉体すべてにいっぱいいっぱいだった。そんな時に上からは「三谷君、頼むよ」「なんとかしてくれ」などという言葉のみ。具体的な策や戦術があるわけでもなく、売りやすい商品が現場に届くわけでもない。ただ現場のマンパワーで何とかしてくれという部下任せの上司たち。意地になって何とかしてはいたが追い詰められている感じはとてもあった。それを思うとこの本の副題は胸に刺さる。本書はサイボウズ株式会社の働き方について書かれている。サイボウズと言えば自由な働き方を推進し多様性を認めた働き方を実現している会社。私も大いに参考にさせてもらっている。この中に興味深い一説がある。よく私も耳にしたことある言葉だ。「みんなが・・・」という「みんな」という謎の集団。このような場合一人一人と話していくと実はみんなの総意が明確に決定しているわけではない。そもそも「みんな」なんか存在していなくて個人個人それぞれの意見がある。存在していない「みんな」よりも「個人」をよく見ることのほうが大切である。私も社内でよく言うが「会社というものに実体はない。ここに所属している人たちの集合体を会社と称しているだけ。だからここにいる一人一人がプラザセレクトである。個人の集合体が会社だ。だから良い会社、悪い会社があるのではなく、良い社員が集まっていれば良い会社となる。そう考えると個人個人それぞれの成長とマインドが大切なのだ」と。組織では忘れがちになるが、組織に重要なことはそれぞれが主役でありそれぞれが組織を構成する大事な要素であるということ。だから誰かに負担が行きすぎたり、みんながという概念にとらわれたりせず、それぞれの長所短所を見極めてそれぞれが活躍し、助け合い、力を合わすことで大きな成果を生み出せる組織作りが大切だ。やはりどんなにIT化が進んでも最後は人を大切にするチームが、最後には大きな力を発揮するのだと思う。

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