読書レポート_三谷/No30
- 2019年07月31日
- 三谷 浩之

『中小企業のストックビジネス』 小泉雅史 著
プラザセレクト創業から5年目となった今よく考えることがこの本の題材。一般的に建築業はその都度その都度1回きりの取引が続くフロービジネス。プラス面を見れば取引額も大きいため継続的に売れていれば売上も大きく見込まれるが、マイナス面を見れば「あれば大きいが無ければゼロ」という非常に不安定なビジネスモデルである。そこで本書にあるストックビジネスが経営者の私としてはとても興味深く、当社としても本業のフロービジネスが好調な今のうちにその裏で数年かけてじっくりと固めていかなかければならない部分であると認識している。
世界一の投資家と言われるウォーレン・バフェットも、投資する企業の中心はストックビジネスとして成り立っているビジネスモデルを持っている企業だそうだ。やはり安定的に収益が見込まれて、先の見通しが立つということは経営において重要な要素である。夢のような理想を言えば、1年間の販管費をストック収入で賄えれるだけのストックを築けていれば会社は絶対に黒字となる。そして安定基盤があるが故に挑戦も可能となる。その状態に近づけられるように年月をかけて我々もストックビジネスを手手掛ける必要がある。本書にはストックビジネスの考え方や作り方の一例が記載されているが、現実にそれを構築することは容易ではない。その中でもどのような考え方でやるべきかは参考になるので以下に記す。
①まずは「自社周辺事業」から探す
⇒これは当然のこと。自分たちの立ち位置を明確にすることは大切である。
②「継続ニーズ独占型ビジネス」を選ぶ
⇒顧客の継続するニーズに対して、独占し続けるサービスや商品を、永続的に提供できるビジネス。「継続性」「独占性」「永続性」というキーワードの基で、それを見つけ出して着手していく。
③「革新的なビジネス」はあえて避ける
⇒バフェットの投資先も、ハイテクではなくオールドエコノミー的ビジネスらしい。つまり「負けにくいビジネスを探す」ということが大切。長期安定がポイントである。
プラザセレクトグループにも数年単位の計画でこれらを作り込んでいく。