読書レポート_三谷/No19
- 2018年08月31日
- 三谷 浩之

『アマゾンのすごいルール』 佐藤将之 著
アマゾンの立ち上げメンバーとして、アマゾンの成長に15年携わった著者がアマゾンという会社のすごさを書いた本。2000年に「Amazon.co.jp」が立ち上がって今年で18年。いつの間にか世界中の人たちにとってなくてはならないサービスとなり、この会社のことを知らない人はほとんどいない世界となっている。「本をネットで買う?」みたいな感覚があった当時から比べると、今や何でも自宅にいてワンクリックで購入する時代になった。アマゾンは完全にビジネスの仕組みをつくりかえ、世の中の常識を覆し、必要な価値をこの世に生み出した企業である。ネットが普及したことにより世界が変わった最たる例だ。
しかしネットが主であるビジネスモデルのアマゾンもこの本を読んでみると、社内では人と人とのコミュニケーションを重要視しており、「Customers Rule!」(お客様が決めるんだ!)というルールがアマゾンを集約していると言っているように人間同士の繋がりを重要視している感覚を受けた。やはりビジネスを拡大成長させるには、ツールとしてIT機器は必要だが人間同士の感性、繋がりは重要であると再認識できる。風通しの良い社風が情報共有を隅々まで迅速にし行うファクターとなり良いビジネスに繋がるのだろう。
そしてその共通ルールというか判断の基準に、アマゾンの言う「お客様だけを見て判断する」という考え方が社員に行き渡ることにより、会社にとって正しい議論ができて、正しい改善ができて、正しいサービスが生み出されるのだろう。このたった一つの大事にすることを企業に浸透させられるかどうかは経営者の妥協なき信念にかかっている。誰もが知る超巨大企業も初めは誰も知らない中小零細企業から始まっている。我々も今の規模はかなり小さい中小企業。それでも未来を見据えて大切なものを見失わない企業として成長していく。