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読書レポート_佐々木/No.32


『究極の思考実験』北村良子著

思考実験とは正解不正解ない問題を自分で考え、自分の答えを導き出す為に行うものである。これにより自分の考えを確立したり、思考をまとめる力を育てることができるとある。本書ではある状況下での二択を選択を問われる。例えば英雄が乗っていた船を記念として飾っている。木で作られている為腐食が進み年々補修を繰り返し全ての部材が新しくなり同じ場所に飾っている。しかし古く朽ちた部材も保存されていて時間をかけて当時の部材を再度船として組み上げた。ではどちらが英雄の船と言えるのか。これは見方によってはどちらも正しい意見がある。歴史的な建造物も何度も改修工事を行なっているが、その場所、外観を同じにすることで同じものとして認識される。しかし土偶や掛け軸などはそのものが同じでものであることで正しいと認識される。どちらの答えを選ぶにしても間違いではないわけだ。この目的としてどちらかを選び、その理由はなにかを考えることに意味がある。現実では簡単に二択に分かれるわけでもなく、その選択も何かを失うかもしれないと重たい決断が必要になるが、それでも選ばないと前に進まないことが多い。そして反対側の意見も正しいと思いながらもやらなければいけないこともある。思考実験はそのような場合のトレーニングという役割があり、いざという時の練習になる。日頃のちょっとしたことでもなぜそう思うのかと考えていく。

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